歯科特殊健康診断
2026年8月31日
こんにちは。歯科医師の青木です。
本日は、私が大学から依頼され企業の工場で実施している「歯科特殊健康診断」についてお話し致します。🏭
歯科特殊健康診断は、むし歯や歯周病などの管理を行う健診(一般的な歯科検診)ではありません。
この健診は有害な業務に従事する労働者のための健康診断です🧐
有害な業務とは、塩酸・硝酸・硫酸・亜硫酸・フッ化水素・黄りん・その他、歯またはその支持組織に有害な物のガス、蒸気または粉じんを発散する場所における業務とされています🏭👷
以下の物質を曝露対策をせずに使用した場合、口腔領域にも症状が現れることがあります。
塩酸・硝酸・硫酸・亜硫酸→歯の酸蝕症、口内炎
黄りん→口内炎、顎骨壊疽
酸による歯の酸蝕症が非常に有名ですね🦷
塗装業において酸の入った塗料の噴射、製造業において貯蔵タンクの酸洗浄🧴など工業系では強い酸が用いられています。
対策をせずに使用を続けた場合、
酸を含んだ蒸気(気体)・ミスト(水分)が口腔内に侵入し、歯の酸蝕症のリスクが高まります😳
実際の歯科特殊健康診断の手順を簡単に説明します。
まずは被験者に問診をします。✏️
業務の内容、使用物質の種類、使用時間と頻度についてです。続けて対策(排気装置、遠隔操作、防護マスクの使用)についてお聞きします。🎭
次に口腔内の診査をします。👄
粘膜の腫れ・できもの・変色、
歯の変色、歯のすり減り、歯の溶け具合などを目視で確認し記録します。
最後に歯科医師が、問診と診査の結果をふまえて、その症状が有害物質を使用する業務に起因しているかどうかを判断して記録用紙に記入します。🖊️
この結果を企業側に伝え、労働者の作業環境や作業方法の改善につなげていきます。🧑💼
歯科特殊健康診断は、歯科の立場から、労働者の化学物質による健康障害を防止するとともに、健康を確保
することを目的として行われています。
「歯科特殊健康診断」という言葉は知名度もあって目的もはっきりしていますが、具体的な内容、項目、手順までは私も詳しく知りませんでした。
健診に行ってみて従業員の方から、酸を使う工程・換気の方法・保護具の使い方を聞き、現場の声と健診の必要性がわかりました。
歯科医院の外にも歯科の世界があるんですね。(至急)
このような珍しい経験こそみんなで共有しようと考え、本院ではミーティングや勉強会の際に報告しています。
自分も知らない歯科の世界を知ることができて、目から鱗ですね!😳
酸蝕症に限らず、お口の中の気になる症状がありましたら、当院までお気軽にご相談下さい!
むし歯や歯周病の歯科検診も随時行っております!😀

